【福引】スーパーの抽選会はいつ引けば当たりやすいの!?


「温泉幼精」ハコネちゃんの模写絵

こんばんは、蓬莱です!

今日は1月3日。初詣を済ましてくじ引きの運試しをし、その運勢で一喜一憂している方が多いことでしょう。今年の自分の運勢は小吉でした。どうでもいいですね。

さて、正月のくじ引きと言えば、何も神社にあるおみくじだけではありません。レシートを持っていくとできる、スーパーの抽選会も一つの楽しみであります! このスーパーの抽選会、運試しとは言っても、いつ頃引くと当たりやすいのかを見ておきたくはありませんか?

この記事では、統計的に出やすい時期を考えていきますよ!

 

 

お正月の抽選会とは?

スーパーのくじ引きとは、レシートとかをお店に持っていって、福引やガラガラを回して商品を手に入れられるアレです。はずれだとティッシュがもらえるアレですよ。(言語化不能)

……実は蓬莱さん、正月のスーパーでよく見る、くじ引き的なものを何と表現していいか分かっていません。ここでは「お正月の抽選会」と称して、話を進めていきたいと思います。

 

 

どうやって調べるの?

統計プログラム「R言語」を用いて、以下の条件について調べることにします。R言語は、JavaやC言語などと違って聞き慣れないプログラム名ですが、統計のスペシャリスト言語とお考え下さいませ。

  1. くじの総数を10000個とする。
  2. くじの割合は1等が50個、2等が200個、3等が1500個、はずれは8250個とする。
  3. 10000個のくじは、すべて一気に箱に入れておく。そこから普通のくじ形式で引いてもらう。

これら条件について、1年間の試行、100年間の試行を考えてみたいと思います。

 

 

1年間の結果をシミュレーション

まずは入りとして、1年間のシミュレーションをしてみましょう。プログラムを組むのに2時間ほどかかっているため、良い結果が出ることを期待したいです(笑)

 

結果

1年間統計

1年間の結果です。この図の見方を説明します。

  • 横軸は「試行No」となっていて、何番目にくじを引いたかを表しています。
  • 縦軸は「回数」となっていて、何回当たったかを示しています。

今は1年間しか見ていないため、はずれだと回数0、当たりだと回数1のようになっていますが、何年間か試行することで、当たりの回数が蓄積して山あり谷ありのグラフになると考えています。

 

1年間の結果を見ると、1等がなんとなく最初の方で当たっているような気がしますね。3等とはずれはたくさんありますので、真っ黒になってしまって分布状態が分かりませんね(汗) 10000点が並んでいますから、無理もないでしょう。

 

 

簡略バージョン

ご覧の通り、10000点を並べるだけだと、結果がよく分かりません。そういうわけで、以下の方法を取りたいと思います。

  • 0~500回目、501~1000回目、1001~1500回目……9501~10000回目というように、500点で1つのブロックにする。
  • 1つのブロックに含まれる当たり数を、合計して図に描いてみる。

この方法で行ってみましょう。

 

 

簡易バージョン結果

1年間統計(簡易)

おぉ、なんだか凄い!

ここでのグラフの見方は、横軸「試行No」は500点を1つの塊としたもの、縦軸は500点中どれだけの回数当たったかを示しております。縦軸の縮尺はどれもバラバラなので、グラフの形だけで見ていただけると幸いです。

結果を見ると…お目当ての1等2等は、何だか最初の方に当たっていますね。はずれの結果を見ても、一番低いところが501~1000点の部分になります。その区間は何かしら当たりやすいのでしょうね。

 

 

100年間の結果をシミュレーション

1年間のシミュレーションはいい感じでしたね。

ただし、1回しか見ていないのですから、くじ引きの結果が偏っているかもしれません。もう一回1年間のくじを行えば、最後の方に引くと当たりやすかったという結果などが出るかもしれません。あるいは、4000~6000回目に引けば当たりやすいなどの結果になるかもしれません。

ならば1年分と言わず、100年分を合計して見てみれば文句は出ないでしょう。さすがに100回もやれば、何かしらの傾向は見えるはず…。

 

 

結果

100年間統計

……

何だこれは。全然それらしい形をしていないじゃないか!

これじゃあ、いつ引いても同じようなものじゃないか…。もうちょっと山あり谷ありのグラフを期待していたのに。

…とりあえず、簡易バージョンを見てみましょうか。

 

 

簡易バージョン結果

100年間統計(簡易)

いやー厳しいっす(諦め)

グラフの形を見て、なんとなくいいじゃないかと思った人がいることでしょう。残念ながら、こちらのグラフはほぼすべて直線です。

縦軸の最小値と最大値があまりにも近すぎるので、スケールを大きくすると直線になるのです。例えばはずれの抽選回数の縦軸を0から42600にしてグラフを描くと……直線になりそうですね(泣)

 

グラフの見え方

※両方とも同じグラフ。縦軸の取り分が違うだけで、グラフの見え方が変わる。

 

 

きちんと見てみよう(50年試行)

追加して50年試行をしてみました。ここではグラフを描くために必要な、「くじ引き回数ごとの当選回数」を見てみましょう。

 

 

n番目の1等当選確率

1等の当たり数(最初)

この図は50年試行のものです。見方は[1]から横に1番目、2番目、3番目…という風にくじ引き回数が定められています。2行目[36]からは、36番目、37番目、38番目…という感じですね。

この中に入っている数字が、50年間で当たった回数です。1番目の数字は”0″ですので、50年間やってみても、1等は当たらなかったということになります。6番目の数字は”1″ですので、50年間に1回は、6番目に1等が当たったということになりますね。

このように見ると、1等が当たる確率は、結構ばらけているように見えます。

 

 

1等の当たり数(最後)

この図も、1等の当たった回数を示しています。違いは一番左にある括弧の中身です。[9241]から始まり、[9976]で終わっているので、抽選が終了する直前の状況になります。

見ると、こちらもしっかりばらけてしまっている様子。どこで引けば1等が当たりやすいなんて、さっぱり分かりませんね(汗) ちなみに4000~6000番目も、同じような感じでした。

 

 

n番目の外れの回数

はずれの当たり数(最初)

こちらは1等の当選回数でなく、はずれた回数です。こちらも大体40前後が並んでいるという、何の面白みもない結果になっております。

 

 

はずれの当たり数(最後)

外れが当選する、9000番目あたりの回数です。こちらも40前後の数字が並ぶという、何の面白みもないクソ中のクソ。はずれの確率すら、いつ引いてもそんなに変わらないという結論に至ってしまいました。

 

………

なんのためにプログラム組んだんだよ(怒)

 

 

最終的な結論

えっと…何と言いますか…。

スーパーの抽選会は、いつ引いても当たりやすさは同じのようです(大自重)

 

あと、

外れる可能性についても、いつ引いてもほぼ同じのようです。

ブログ的には何も面白くないですね(小並)

 

 

考えてみれば当たり前だった件

このクソグラフたちを見て、確かにと思ったことがあります。原因は多分、「最初に抽選くじ全てを入れている」にあると思います。

 

説明するのが難しいので、以下の状況をご覧ください。

  • (1)くじ引き総数10000個 1等50個 2等200個 3等1500個 はずれ8250個
  • (2)くじ引き総数8000個 1等40個 2等160個 3等1200個 はずれ6600個
  • (3)くじ引き総数6000個 1等30個 2等120個 3等900個 はずれ4950個

これら(1)・(2)・(3)は、1等からはずれの確率はすべて同じです。そして、くじ引き総数10000(1)から、2000人の人がくじを引いたとき、くじ引き総数8000(2)の状態とほぼ同じ状態になります。

 

例を出すなら、以下のような感じ。

  • (4)くじ引き総数8000個 1等41個 2等159個 3等1195個 はずれ6595個
  • (5)くじ引き総数8000個 1等35個 2等150個 3等1165個 はずれ6650個
  • (6)くじ引き総数8000個 1等45個 2等160個 3等1250個 はずれ6555個

(1)の総数10000のくじから2000人引いた後の状態を適当に書きました。誤差はあれども、大体は(4)に近い状態になってくれます。これは最初からくじ総数8000にした(2)と同じ状況です。

 

ごく稀ですが、(5)のように1~3等が当たりまくっていたり、(6)のようにはずればかりが出てきたということもあるでしょう。しかしながら、こいつらは本当に稀です。その理由は最初に検証した1年間のみでの結果で分かります。

(5)、(6)が頻繁に発生するというのなら、1年間のみの結果で最初に山なり・谷ありの分布が出てこないとおかしいです。

※筆者は面白くないクソ結果に憤慨し、1年間の結果を20回は試行しております(笑)

 

 

最後に

今回の検証では、スーパーの抽選会はいつ引こうが当たりやすさは一定。という結論になりました。これはこれで良い結果が得られましたが、一つ忘れてはいけないことがあります。それは、やはり初期条件です。

今回は単純な考え方で、抽選くじすべてを一気に考えて計算しました。つまり現実で言えば、くじすべてを箱の中にぶちこんだようなものです。さすがにそんなやり方はありませんよね。くじの総数だって、10000個じゃ足りないだろうし。

 

例えば条件を変えて、「最初に1等を10個だけ入れておく。1等が出たら、順次1等を追加して、しばらくは1等が10混ざっている状態を維持する」。なんてものが出てきたら、これはまた結果が変わりそうですよね。

上に示したやり方は、一般的なスーパーが採用していてもおかしくないと思います。

 

 

それじゃあ、今回の結果は使えないの…?

現実的なことをシミュレーションしないと意味がないじゃないかと思われるかもしれませんが、ある方法を取っているスーパーやお店には適用することができます。

  • 一日目用、二日目用、三日目用とくじを分けて、同じ確率になるように1等~3等・はずれを入れておく。

このように、いくつかの箱に同じように分配し、指定された日の箱だけを抽選に使うというスーパーには、今回出てきた結果が使えます。

 

もしも身近にあるスーパーが、このような分配方式の抽選会を開いているようでしたら、いつ引いても結果はほとんど同じです。早い者勝ちとか残り物には福があるとか言わず、適当なタイミングで福引を楽しみましょう(笑)


初回公開日:2017年1月3日
初回公開日:2017年1月3日